HOME > 院長ブログ > 不妊患者に多い子宮内膜炎について

不妊患者に多い子宮内膜炎について

子宮内膜炎とは、子宮の内側にある粘膜(子宮内膜)に炎症が生じる疾病です。

 

発症する原因の多くは細菌感染による炎症で、起因菌には次のような細菌があります。
・大腸菌
・連鎖球菌
・ブドウ球菌
・淋菌(りんきん)
・腸球菌
・結核菌
・バクテロイデスなど
次のような疾病が慢性子宮内膜炎との関わりがある、と報告されています。
・原因不明の不妊
・着床障害
・習慣流産など

 

慢性子宮内膜炎を起こしている時、子宮内では炎症を起こす原因因子“炎症性サイトカイン
”が増えていることがわかっています。

 

症状が悪化して、炎症が臓器まで拡大すると卵管が詰まってしまうこともあります。
そうすると、卵管に膿(うみ)がたまる場合もあります。
このような状態になると、排卵や卵子の輸送に悪影響が及び、場合によっては卵管を切除
しなければなりません。
ですので、子宮内膜炎は早期発見が重要です。

 

炎症が卵巣、卵管だけにとどまらず、骨盤腹膜炎(骨盤内の表面を覆っている腹膜の炎症
)まで伴ってしまうと、子宮の後ろ側の壁に癒着が生じ、不妊の原因になる可能性があり
ます。
子宮内膜炎は子宮内膜症(子宮の内側にしか存在しない子宮内膜が、子宮以外のところに
できてしまう病気)と病名は似ていますが全く違う病気です。
子宮内膜炎には“急性”と“慢性”があります。

 

慢性子宮内膜炎は、細菌感染が、子宮内膜の奥側にある、子宮内膜基底層まで広がります

急性に比べて、自覚症状が現れるケースが少ないですが、経血量減少・無月経・骨盤痛に
なることがあります。
機能層と異なり、基底層は月経時に体外に排出されないため、感染が体内に残り、慢性化
してしまいます。
(出産や流産後、閉経後は定期的な月経がないので子宮内膜の剥脱もありません。そのた
め、感染を起こしやすいと考えられています)
東京大学医学部附属病院の廣田先生のグループでも着床外来を行っており、朝日新聞に記
事が掲載されていたので、少しご紹介いたします。

■期間:2006年6月~2008年7月

■対象者:128人
■内膜炎(+)だった人:80人(約63%)
■方法:抗菌薬を2週間内服。

 

治療の結果、90%が完治し、約6割の不妊患者様が妊娠しました。
同様の結果は、国内外の他の病院からも報告されています。
被験者は他の不妊クリニックで問題のありかが判定できなかった方が多く、内膜炎に関し
ては自覚症状が乏しいことから、原因不明の不妊症の多くは内膜炎が原因の可能性がある
と指摘されています。

 

当院で行うICF治療は、抗生物質を使用しない自然な療法で、体内の自然治癒力を高める
と同時に子宮内膜炎改善に効果があるので、妊娠率の向上が期待されています。

医師 大森 真友子
治療のご相談・ご予約はこちら
24時間365日電話対応 TEL:03-6811-1396